出会いと別れ

年度も替わり、今月は入会する人も退会する人も。

今週は小学生の男の子が1人退会しました。

本人が「ピアノが弾けるようになりたい」という意志で入会した子で、とても楽しそうに生き生きと弾いていて、私も楽しみだなと思っていたんですが、いつしかあまり練習しなくなり、停滞気味に。

お母さんのお話では、最近はお友達と自転車で出掛けては一緒に遊ぶのに夢中になってしまって、せっかく始めたピアノを今度は「やめたい、やめたい」と言うようになってしまったそうでした。

お母さんもとても残念ということで、一緒になって一度は引きとめたんですが、気持ちは変わらず。とうとう今月退会することになりました。

 

いよいよ最後のレッスンの日、「また弾きたくなったらいつでも弾いてね。いよいよきょうで最後だけど、元気でね」と話をしていたら、彼の目にみるみる涙が…

泣きそうになったのが恥ずかしかったのか、くるっと背中を向けて去っていきましたが、2年間続けてきたピアノを本当にやめてしまうことに、ちょっと寂しさもあったのかもしれません。

 

でも、楽譜もある程度読めるようになったし、彼の長い人生の中で、きっとまたピアノに触れるときはあるかもしれません。もともと自分で弾きたくて始めた子だから、音楽は好きなはず。

ピアノに向き合いレッスンに通った日々を、折に触れて思い出してくれたらなと思います。