日本音楽コンクール

先週の土曜日、Eテレで日本音楽コンクールのドキュメンタリー番組をやっていました。

途中から見て、生徒さんが来る時間になったので、残りは録画しておいて見ました。

最初から見られればよかったんですけど。

 

日本音楽コンクールといえば、国内では最も伝統も権威もあるコンクールです。

最近はいろんなコンクールが乱立気味なんですが。

3回の予選を勝ち抜いて本選に進んだのは4人だけでした。ここまで来るだけでもすごいですよね。

 

何回か連続して本選に進んでいる鐵(てつ)百合奈さん(25歳)とか、5回目の挑戦でようやく本選に進んだという原嶋唯さん(23歳)を抑えて、見事1位になったのは、このコンクール初挑戦だという17歳の高校生、吉見友貴さんでした。

一見おとなしそうな、優しそうな男の子という感じですが、インタビュアーに「毎日どれくらい練習するんですか」と聞かれて、「9時間ぐらいかな」とさらっと言っていました。

 

本選の様子は抜粋なので、全部聴けたわけじゃないですけど、やっぱり吉見さんのプロコフィエフのコンチェルトが、すごい集中力で切れ味鋭く、素晴らしかったですね。

2位の鐵さんのサンサーンスも、ご本人が「大好きな曲」と言っていましたが、とてもよくて、どちらが1位でも不思議はない演奏でした。

鐵さんは会場の票も集めて聴衆賞も受賞したので、やっぱり聴く人の心をつかんだのだと思います。

 

どういう基準で1位と2位の差がついたかはわかりませんが、審査員が迷ったら、より若い人の将来性に期待するということもあるかもしれません。

 

ただ、とても気持ちがよかったのは、吉見さんも謙虚で努力家なのがよくわかるし、鐵さんも、発表の後、「聴衆賞がいただけたのがとても嬉しい」と言っていて、「2位で悔しくないですか」と聞かれて、「うーん、いいなあとは思いますけど」と笑っていたのが印象的で、あとの2人も含め、ほかの人を蹴落としてもとか、緊張はしていてもキリキリとした感じではなく、それぞれが真摯にピアノに、音楽に向き合っているんだなと思いました。

 

今後のこの方たちの活躍も、とても楽しみです。