内田光子さんグラミー賞受賞

きょうはピアニストの内田光子(Mitsuko Uchida 1948~ )さんがグラミー賞を受賞したというニュースが流れていました。

2度目の受賞で、今回はドイツのソプラノ歌手の伴奏でシューマンのリーダークライスほかのアルバムが評価されたということです。

ソロじゃないのか、と思われる方もいるかもしれませんが、ソリストと伴奏者は同等で、2人で音楽をつくり上げているのですから、ドロテア・レシュマンの受賞でもあり、内田さんの受賞でもあるわけですね。

 

日本人が受賞と騒がれていますが、内田さんはグローバルな方で、今はイギリス国籍ですし、ご本人はあまり日本人という感覚はないのでは。

12歳のときに外交官だったお父さんに伴って海外に出て、ウィーン音楽院で学び、1970年にショパン・コンクールで第2位でした。

日本人離れした演奏で、この年代の日本出身のピアニストの中では傑出した存在ですね。

 

私は、音大を卒業して清水に帰ってきてから、一度東京まで内田さんの公開レッスンを聴きに行ったことがあります。

音楽も、話しぶりも仕草も、すべて日本人じゃないなと思いました(笑)

 

モーツァルト弾きとして知られていますが、シューベルトなども素晴らしいし、もっと新しいものも演奏していますね。

youtubeにドイツでのインタビューの映像があって、とても素晴らしいので、ここにも上げておきます。

ドイツ語で語っていますが、公開レッスンのときの日本語での話し方も、全くこんな感じでした。

 

音楽家に限らず一流の人って、とても熱量が高いと思うのですが、内田さんも音楽に対する情熱やエネルギーが溢れ出ていますね。

指揮者の小澤征爾さんとも通じるところがあるように思います。

 

日本人として誇らしいと言うよりも、好きなピアニストが受賞したのが嬉しいし、世界で正当に評価されているんだなと思えたのが嬉しいニュースでした。