クン・ウー・パイクのシューベルト

きょうは一人のお昼に、録画してあったBSプレミアム「クラシック倶楽部」でのクン・ウー・パイク(白建宇・1946~ )のピアノ演奏を聴きました。

 

曲目は全てシューベルト。

面白いなと思ったのは、その演奏順。

即興曲D.899-1の次に「3つのピアノ曲」のD.946-3、それから「楽興の時」D.780-2の次に、また「3つのピアノ曲」のD.946-2、その後で即興曲D.899-4、D.780-1というふうに、普通なら即興曲は即興曲で、「3つのピアノ曲」はその中で作品番号順に並べて弾くものですが、パイクはその常識を取り払って、自分なりの解釈で曲の性格や、より自然な流れを考えてチョイスしているんですね。

 

聴いていても実に自然で、よい流れになっていました。

作品順は必ずしもシューベルトの意図でなく、出版社が決めたものではないかという考えからの発想なんですね。

 

食後にゆっくりダージリンのミルクティーを味わいながら、ガラス窓の向こうの眩しいばかりの冬の青空を眺めながらシューベルトに耳を傾けていると、純粋に音楽を愛して生きたシューベルトの心に包まれているようで、私の耳も心もきれいに洗われるような気がして、穏やかな幸せな時間が流れていくのでした。

幸せって、こんなシンプルなものかもしれません。