アンリ・バルダ

きょうは一人のランチ・タイムに、録画してあったNHK「クラシック倶楽部」でのアンリ・バルダ(Henri Barda 1941~ )の演奏を聴きました。


エジプト・カイロ生まれのユダヤ系フランス人ということです。

曲目は、ラヴェルの「優雅で感傷的なワルツ」「ソナチネ」、ショパンの「ノクターンOp.58」。


好みというものはあるので、正直、私の感覚とはちょっと違うというか、たっぷり歌ってほしいところが割にちゃっちゃと通り過ぎてしまう感じとか、そんなに強い音を出さなくても、と思うところがあったりとか。

個性的な表現でも、嬉しい意外性という感じではなく、私にはちょっとはまらなかったかな。


ソナチネやショパンのソナタでは、肝心なところで結構ミスタッチもあったり、いわれているほど美しい音色とも思えなかったんですが、生で聴けば違うのかな。

でも、ショパンが終わったあと、「ブラヴォー!」という声が響いたり、大きな拍手で、「え、そんな?」と思っちゃったんですけど。

熱心なコアなファンがいるんだそうです。


このピアニストについての予備知識もなく、番組の中でインタビューがあるはずと思ったのですが、ありませんでした。

後でネットで調べてみたところ、ちょっと気難しいのか、どうもインタビュー嫌いらしく、NHKでもインタビューとれなかったんでしょうかね(笑)


青柳いずみこさんがバルダについて「神秘のピアニスト」とかいう本を書いているのですが、青柳さんもなかなかインタビューができなかったらしく、そういう意味でも「神秘」だったのかも。


でも、私、ここにはよかった演奏しか書かないようにしているんですけど、書く気になったのは、なんだか気になっているんでしょうね。

これまで聴いていいと思えなかったのはもう一度聴こうとも思わないし、書こうとも思わなかったから。


書いているうちに、もう一度聴いてみようと思い始めました。

好みの演奏なら、初めて聴いても直感的に「好き!」って思うので、そう思わなかったということは私の領域じゃないと思うんですが、男女の仲だって一目惚れの相手と結ばれるとは限りませんからね(笑)