フィギュアスケートのグランプリシリーズ中国大会で、羽生結弦君が、ショパンのバラード1番(Ballade g-moll Op.23)で滑っていましたね。
クラシックの、それもピアノの名曲で滑ってくれるのは、クラシック・ピアノにかかわっている者としては、とても嬉しいことです。
羽生君にとっては今期初戦ということで、ジャンプの4回転が3回転になってしまったり、コンビネーションが単独になってしまったり、本人にとっては悔しさが残ったようですが、曲と振り付け、演技がぴったり合っていて、ジャンプがかみ合うようになれば、本当に素晴らしいなと思いました。
この曲は私もコンサートで弾いたこともあり、思い出深い曲です。
ピアノを学習するだれでもが憧れる名曲ですが、なかなか手ごわいです。
本当にロマンチックで華やかで、力強さもあり、シューマンがショパンの音楽を「花畑の影にかくれた大砲」と言ったのがよくわかるような曲です。
全部弾けば10分はかかる曲を、ショートプログラムで演じるには相当カットしてあるので、その点は残念ですが、うっとりするような演技でした。
羽生君本人が納得できる完成形で、また見たいものです。
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