アンドラーシュ・シフ

29日にBSプレミアムで放映されたアンドラーシュ・シフ(1953~)のピアノ・リサイタルの模様。

曲目は以下のとおり。

 

メンデルスゾーン 厳格な変奏曲

シューマン    交響的練習曲

         アラベスク

バッハ      パルティータ第4番より

 

いやあ、よかったですねえ。

どれをとっても素晴らしかったです。

理性的な部分とパッションと情緒的な部分のバランスが、私には理想的に思えました。もっと熱い演奏が好きな人もいるのかな。

 

この「クラシック倶楽部」では、若くて有望かつ有能なピアニストもよく取り上げられています。

感心する演奏や圧倒されるような見事な演奏も聴かれるのですが、前にも触れたマレー・ペライアや、今回のシフはまた別格です。

私なりの表現ですが、温かい滋養のあるスープが五臓六腑に滲みわたるように、心にも体にも入り込んできます。

 

インタビューの中で、「体と心の健康のために、毎日朝食前にバッハを1時間弾きます」と言っていましたが、最後のパルティータは本当に聴く側の体と心も癒されるような演奏でした。

 

若いころ、コチシュ、ラーンキと並んで「ハンガリーの若手三羽ガラス」と呼ばれていたころから、風貌も音楽も円熟の境地に達している感があります。

 

この録画は永久保存版です。