ホルショフスキ②

ホルショフスキが、どうしてあんなに高齢まで元気で素晴らしい演奏ができたのか、彼の長年の主治医は「音楽がすべてであること。そして若い学生たちとつき合いがあること」と答えています。「そして優秀な遺伝子を持っていること」と。

ここまでは生活環境と生物学的な要素ですね。

 

そしてテレビ番組の中では、慈恵医大の教授が、「ピアノを弾くことで脳全体をよく使っていること」と言っています。左脳は音程やリズム、強弱、右脳は情緒的な部分。ピアノを弾くことは、その両方をバランスよく使うんですね。そして、ピアノという楽器は、左右の手、10本の指をもよく使います。

軽い運動にもなりますね。難曲、大曲になるとかなり激しい運動です(笑)

これはピアノを弾くという行為から来る要素ですね。

 

バックハウスやルビンシュタインなど、概して一流のピアニストには長命で晩年まで活躍した人が多いようです。ホロビッツは一時、あれれ、という時期がありましたが、あれは睡眠薬のせいだったともいわれています。

 

いずれにしても、95歳のころのホルショフスキの演奏を聴いていると、この年齢まで元気でいられれば、次元は全く違いますが、私でももうちょっとは音楽がわかるようになって上手になれるかなと希望が湧いてきます。