自己分析力

フィギュアスケートの羽生結弦君が金メダルをとって、インタビューがあったり、過去の映像や発言がたくさん流れましたね。

幾つか印象に残る言葉や、共感できる言葉がありました。

 

ショート一位の得点を出してフリーに臨むとき。

「金メダルを意識していないと思ってたけど、実は意識していて、そういう自分の意識に気がついていなかった」。

「意識しないようにしていた、ってことはしてたってことですよね」。

 

フリーで三回転サルコウで転倒したり前半が思いどおりでなかったけど、その後の演技について。

「気持ちとかじゃなく、本能みたいなものですよね」。

 

すごくわかる気がします。

私なんかでもステージで演奏するとき、「いつもと同じ気持ちで」と何度も自分に言い聞かせるときがあって、そういうときは既にいつもと同じ気持ちじゃないんですよね。禅問答みたいだけど。

でも、弾いているうちに集中してきて無我夢中で弾いているときは、何も考えなくなって、ひたすらリズムに乗っていつもどおり体や指が反応するようになります。それが羽生君の言う「本能みたいなもの」かもしれません。それだけ練習してなければ動きませんけど。

 

若くても高みを目指して密度の濃い一日一日を過ごしてきた人は、言葉の選び方も鋭いと思いました。自分の演技そのものだけじゃなく、心の中も常に分析しているんだと思います。

 

「銀で悔しいから、次は金を狙います」というジャンプの41歳葛西選手の言葉も、あっぱれと言うほかありません。この言葉もレジェンドになりそう。

 

オリンピックは楽しんで感動して、その上学ぶことも多いですね。